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倉庫とShopifyロケーションの対応づけ(マッピング)を固める

マルチロケーションはじめての方へ

この記事の概要

複数倉庫の在庫同期でいちばん最初につまずくのが、現実の倉庫とShopifyロケーションの対応づけです。命名規則の統一からロケーションIDでの紐づけ、そして改名・追加への備えまで、事故らないマッピングの作り方をまとめました。

複数の倉庫やお店の在庫をShopifyで管理しようとすると、避けて通れないのが「どの倉庫が、Shopify上のどのロケーションに対応するのか」という対応づけです。Shopifyのロケーションとは、在庫を保管し、出荷や販売を行う場所のこと。現実の倉庫が3つあるなら、Shopify側にもそれを表す3つのロケーションが必要になります。

ところが、この対応づけ(マッピング)をあいまいなまま進めてしまうと、後から「東京倉庫の数字が、なぜか大阪のロケーションに入っていた」といった事故が起こります。今回は、現実の倉庫とShopifyロケーションをきちんと紐づけるための「マッピング表」の作り方と、運用しながら壊さないコツをご紹介します。在庫の数を数える話や、シートの列の並べ方の話ではなく、あくまで「名前と場所の対応」に絞ってお話しします。

なぜ「マッピング表」を最初に作るべきか

在庫同期の設定を始めると、つい「数字をどう流すか」に目が行きがちです。でも、その前にやっておきたいのが、現実の倉庫とShopifyロケーションの対応関係を1枚の表にまとめておくことです。これを私たちは「マッピング表」と呼んでいます。

マッピング表があると、在庫データを書き込む先が一目で分かります。シートのこの行はどのロケーションへ向かうのか、その判断基準が表に書いてあるからです。逆にマッピング表がないと、設定した人の頭の中だけに対応関係が存在することになり、担当者が変わった瞬間に再現できなくなります。複数倉庫の運用では、この「再現できる状態」を作ることが何より大切です。

ロケーション名の命名規則を統一する

マッピング表を作るとき、最初に決めておきたいのが「ロケーション名の命名規則」です。Shopifyのロケーション名は自由に付けられますが、自由だからこそ、ルールがないとバラバラになります。たとえば現実の倉庫を表すのに、ある人は「東京」、別の人は「東京DC」、また別の人は「Tokyo Warehouse」と付けてしまう、といった具合です。

おすすめは、地域や拠点を表す短い識別子を先頭に置き、その後に種別を付ける形です。たとえば「TYO-本社倉庫」「OSA-委託倉庫」のように、見ただけで場所と役割が分かる形にそろえます。シート上の倉庫名とShopifyのロケーション名を、できるだけ同じ表記にしておくと、対応づけのミスがぐっと減ります。

表記ゆれ(全角・半角・略称)が事故を生む

命名規則で特に気をつけたいのが、表記ゆれです。シートには「東京倉庫」、Shopifyには「東京 倉庫」(間にスペース)と入っていると、人間の目には同じでも、名前で突き合わせる仕組みでは別物として扱われてしまいます。よくある落とし穴を挙げておきます。

  • 全角と半角の違い(「DC」と「DC」、数字の「1」と「1」)
  • 余分なスペースや、前後の空白の有無
  • 略称と正式名称の混在(「物流」と「物流センター」)
  • 大文字・小文字の違い(英語表記の場合)

こうした小さな違いが、名前での突き合わせを破綻させます。だからこそ、命名規則を文書として一度決め、シート側もShopify側もその規則に合わせる。これが事故を防ぐ近道です。

名前ではなくロケーションIDで紐づける利点

表記ゆれの話を突き詰めると、ひとつの結論にたどり着きます。それは「最終的には名前ではなく、ロケーションIDで紐づけるのがいちばん安全」ということです。Shopifyのロケーションには、それぞれ固有のIDが割り振られています。名前は人が変えられますが、IDは変わりません。

つまり、ロケーションを後から「東京倉庫」から「東日本DC」へ改名しても、IDが同じなら紐づけは壊れません。名前だけで突き合わせていると、改名した瞬間に対応が切れてしまい、在庫がどこにも書き込まれなくなる、あるいは別の場所に書き込まれてしまうリスクがあります。マッピング表には、人が読むための名前と、機械が突き合わせるためのロケーションIDの両方を必ず記録しておきましょう。

マッピングを文書化して共有する

マッピング表は、作って終わりではありません。チームの誰が見ても同じ判断ができるよう、文書として残し、共有することが大切です。スプレッドシートの専用タブに置き、編集権限を絞り、いつ・誰が・なぜ変更したかが分かるようにしておきましょう。

対応関係が一人の頭の中にしかないと、それは仕組みではなく属人芸になってしまいます。表に書き出した瞬間に、初めてチームの資産になります。

また、Shopify側で在庫を扱うには、その商品をロケーションに在庫を持つ設定にしておく必要があります。マッピング表と合わせて、「どの商品が、どのロケーションで在庫を持つか」もメモしておくと、設定漏れに早く気づけます。

ロケーション追加・改名時のマッピング更新フロー

倉庫は増えたり、名前が変わったりします。そのたびにマッピング表をどう更新するか、手順を決めておくと安心です。おすすめの流れはこうです。

  1. 01Shopify側でロケーションを追加・改名する(IDが新規に発行されたか、既存のままかを確認)
  2. 02マッピング表に、現実の倉庫名・新しいロケーション名・ロケーションIDを記入する
  3. 03シート側の倉庫名の表記を、決めた命名規則に合わせて修正する
  4. 04本番同期の前に接続テストで、列とロケーションの対応が正しいかを確認する
  5. 05問題なければ自動同期のスケジュールに組み込み、変更履歴を残す

この流れを守れば、ロケーションが増えても改名しても、マッピングが静かに壊れることを防げます。複数倉庫の在庫同期は、地味なようでいて、この「名前と場所の対応」を固めることが土台になります。まずはマッピング表を1枚作り、命名規則をそろえ、IDを記録する。その小さな準備が、後々の大きな事故を防いでくれます。

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