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重複SKUに気づくのは、いつも最悪のタイミング

トラブル対応運用

この記事の概要

重複SKUは静かに増え、ある日同期エラーや在庫の不整合として顔を出します。なぜ生まれるのか、どう検出するか、どう片付けるか。再発防止のルール作りまでカバーします。

重複SKUに気づくのは、いつも最悪のタイミングです。セール開始直後、年末年始の繁忙期、新商品の一斉投入の翌朝——「あれ、なんで在庫数がおかしいんだ」と気づいた時、原因を追っていくと、複数の商品やバリアントに同じSKUが振られていた、というオチに辿り着きます。

重複SKUの厄介な点は、日常運用では気づきにくいことです。Shopifyは商品作成時にSKUの重複を厳格にチェックしません(バーコードも同様)。だから「うっかり同じ番号を振っても、その瞬間はエラーにならない」のです。同期アプリを通した時に初めて、紐づけ先が一つに定まらず、エラーや不整合として表面化します。この記事では、重複SKUとの上手な付き合い方を整理します。

なぜ重複SKUは生まれるか

重複が生まれる原因は、いくつかパターンがあります。よくある順に挙げると、おおむね次のようになります。

  • 商品を複製した時、SKUまで一緒にコピーされてしまった
  • CSVインポートで、空欄のSKU行が「未設定」として複数登録された
  • 別々のスタッフが、同じ命名規則で偶然同じSKUを発番した
  • 古い商品を「アーカイブ」せずに残したまま、新商品に同じ番号を再利用した
  • 色違いバリアントなのに、色を表す末尾コードを付け忘れた

1つ目の「商品の複製時のコピー」は、現場で最も頻発するパターンです。Shopifyの管理画面で「複製」ボタンを押すと、SKUやバーコードもそのままコピーされます。後で書き換えるつもりが、商品説明や画像の差し替えに気を取られて、SKUの修正を忘れる——というのが定番の流れです。

検出する方法

重複SKUは、放っておくと静かに増殖します。だからこそ、定期的な検出が必要です。難しい話ではなく、Googleシートの標準機能だけで十分対応できます。

Googleシートで重複を炙り出す手順

Googleシートには、重複を見つけるのにぴったりな関数や機能がそろっています。手順としては、まずShopifyから全商品をエクスポートし、そのCSVをシートに読み込みます。それから、以下のステップを踏みます。

  1. 01SKU列を選択し、メニューの「データ」→「データクリーンアップ」→「重複を強調表示」を実行
  2. 02重複しているセルが色付けされるので、ざっと件数を把握
  3. 03より詳細に見たい時は、別のセルに「=COUNTIF(A:A, A2)」のような数式を入れて、各SKUが何回出現するかを表示
  4. 04出現回数が2以上の行だけをフィルタで絞り込む
  5. 05絞り込んだ結果を、別シートにコピーして「重複リスト」として保管

この一連の流れを月1回でも回すと、重複が大きく成長する前に対処できます。週次でやれれば理想ですが、最初は無理せず月次から始めるのがおすすめです。

同期アプリの警告機能を使う

Sync Masterのように、接続テストや同期実行のレポートで「同じキーが複数行にあります」と警告してくれるアプリもあります。普段から接続テストを習慣にしていれば、重複が新しく生まれた時に早めに気づけます。シートを開いて自分で関数を組まなくても、自動で見つけてくれるのは大きな利点です。

解決の選択肢

重複を見つけたら、次は片付けです。やみくもに片方を消すのではなく、状況に応じて選択肢を使い分けます。

  • 選択肢A : 片方を正しい新SKUに書き換える(最も一般的)
  • 選択肢B : 古い方をアーカイブに移し、現役の商品だけ残す
  • 選択肢C : 同じ商品の二重登録なら、片方を完全に削除して在庫を統合
  • 選択肢D : バリアント命名規則が緩かったケースは、規則を改めて全件再振り

選択肢Aは「両方とも現役で売られている別商品」の場合に使います。一方Bは「片方は数年前の廃番なのに、整理されずに残っていた」という時に有効です。Cは慎重に判断が必要です。本当に同じ商品なのか、似ているだけで実は別物なのか、注文履歴も含めて確認してから実行してください。

重複を作らないためのルール

片付けが終わったら、次は再発防止です。重複SKUは「人が手で振る限り、いつでも生まれ得る」性質のものなので、仕組みで防ぐ工夫が要ります。

  1. 01SKUの命名規則を文書化して、Wikiやシートに常に表示しておく
  2. 02新規SKU発番の前に、必ず既存リストとCOUNTIFで重複チェック
  3. 03商品複製の直後は、SKU/バーコードの確認を必須タスクにする
  4. 04アーカイブされた商品も含めて、SKUの「過去履歴」を別シートに保存
  5. 05月1回、重複検出スクリプトまたは接続テストを必ず回す

5つ目の「月1回の定期検出」は、地味ですが効果が高いです。重複は早く見つけるほどリカバリが楽です。発生から半年経って気づくと、その間に出た注文の正確な紐づけが追えなくなり、調査だけで丸一日かかることもあります。

もう一つ、地味だけど効くのが「SKUの再利用を禁止する」ルールです。廃番になった商品のSKUを、新商品に再利用しないと決めてしまえば、過去履歴との衝突が起きません。「SKUは使い切り」が原則と覚えてください。

まとめ : 重複は「いつ気づくか」の勝負

重複SKUは、運用している限り完全には防ぎきれません。どんなに気をつけていても、複製操作のうっかりや、CSVインポートの想定外の挙動で、ふっと生まれてしまいます。だからこそ大事なのは「いつ気づくか」です。生まれた直後に気づければ、片付けは数分で済みます。半年気づかなければ、丸一日の調査になります。

Googleシートでの月次チェック、同期アプリの接続テスト、商品複製時の確認——この3つを習慣にすれば、重複SKUは「最悪のタイミング」ではなく「ささやかな日常タスク」のレベルに収まります。今日から、ぜひ一つだけでも始めてみてください。

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